第三角法とは
設計製図をする上での形状伝達手段である第三角法とは、どのような手法なのでしょうか。 ここでは、簡単な形状を使って説明していきます。第三角法は対象物を任意の視点を基準にして平面上に描く方法です。それでは右の立体を例にして説明しましょう。
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まず初めに、この立体を右図にある赤い矢印の方向からまっすぐに見ます。
すると(正面図)のように見えるはずです。
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次に、右図にある青い矢印のように(正面図)で見た方向に対して、右側から同じようにまっすぐに見ます。
すると(右側面図)のように見えるはずです。
[3]
最後に右図にある黄色い矢印のように(正面図)で見た方向に対して上側からまっすぐに見ます。
これも同様に(平面図)のように見えます。
[4]
第三角法で対象物を表すということは、右図のようにそれぞれの方向から見える形状を、正面図を基準ととして、右側から見た形状は右側に、上側から見た形状は上側に配置するというように、いくつかの平面によって対象物を表すことなのです。
いくつかの平面を用いるのは、1面だけでは、その奥行きを表現できないためです。
ある1面の奥行きを表現するために他の1面が存在し、隣り合う面はお互いに奥行きを表現する関係にあるのです。
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このとき注意しなければならないことは、対応するそれぞれの長さは、どこの面から見ても同じになること。
そしてもう一つは縦・横の軸を揃えて、配置することです。
以上が第三角法の基本的な説明となります。
勘のいい人や、何度か図面を目にしたことのある人は、このような説明がなくても大体の見当はついていたのではないでしょうか。また、そうでない人でもここまでの説明で第三角法という手法を分かってもらえたと思います。
もう一度別の角度から第三角法の基本を説明いたします。ここまでのことが理解できているかを確認しながらご覧になってください。
対象物を透明なケースに入れたとして考える
さて、ここでは別の角度から第三角法を説明してみましょう。
簡単なアニメーションで説明してありますのでご覧になってください。
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